透明になりたい旅鴉

ギター片手に国内外を旅する哲学徒の旅行記・雑記

歴史

大恐慌とかかあ天下

歌は世につれ世は歌につれ、という言葉がある。 歌の内容は世相を反映し、また世相も流行り歌の影響を受けて移り変わってゆくという意味だ。 経済が上り調子で景気が良いと種々の娯楽も勢いを増す。仕事終わりに飲み屋へ繰り出し酒をあおれば歌の一つや二つ…

無常を響かす童声

熊本県球磨郡五木村には、壇之浦の戦いに敗れた平家の残党が落ち延びたという、いわゆる落人伝説が残っている。今から八三五年も昔の話ではあるが、その歴史の細流は、一時栄華を極めた一族衰亡の消息を、昭和の世に綿々と伝えていた――

メソポタミア平原と、砂の城塞、マルディンの街並み。

マルディンは、トルコの南東部、シリアとの国境に近い砂岩の町である。メソポタミア文明を養ったティグリス川とユーフラテス川の二本の川に囲まれているマルディンを含むトルコ南東部、シリア、イラクの北部の一帯は、「アッパー・メソポタミア」、あるいは…

聖母マリアの家を訪ねて

古代ギリシャの都市であったエフェソスの郊外にある、聖母マリアの家を訪ねたときのお話。その土地の由来や、感じたことなどを書いています。

古代ギリシャの都市遺跡、エフェソスを訪ねる。第一部:リディア王のクロイソスの話と、豊穣神アルテミスの異形について。

エフェソスは、アナトリア半島西部に位置する古代ギリシャ都市の名前だ。 Ephesus (エフェソス) 幼い頃からギリシャの神話が好きでよく読んでいた私は、トルコにいるのもいい機会だと思って、古代ギリシャの神話世界に浸りに、イズミル郊外に位置するその遺…